最愛のカメラ リコー GRD4

写真を撮るのが好きだ。

数年前しばらく仕事をしていなかったときがあって、キャノンの写真スクールに通っていたことがある。
その時の教師は主に風景写真を撮る方で、写真に関するいろんなことを教わった。
今でもすごく感謝しているし、その方が業界ですばらしい写真を発表していければいいなと思っている。

でもずっと写真を撮っていて、自分の興味は風景写真の中にはないことにだんだん気がついていった。あまり面白くないのだ。
それよりもポートレートの方に興味がある。
単発で著名なプロカメラマンの講座なんかもあったので、何度も受講した。
いわゆるポートレート撮影で、どこかの公園なんかに行って、プロの綺麗なモデルさんが来て、20人くらいの受講生が集団で撮影していくというもの。
シーンごとに講師からアドバイスがあって、そのアドバイスにいつも感心していた。

今でもポートレート撮影会のようなものは楽しいだろうなと思うしライティングなんかほんとに勉強したいと思う。
でもそうやっていろんなものを撮っていく中で僕は自分がいちばん撮りたいものに出会ったような気がした。
それが街撮りだった。

で、街撮りの好きな方がたいてい大好きな森山大道さん。
彼の写真集や発表される写真を見て衝撃を受けた。
今更ながらのような気もするが、他人がどうやって街、というかモノゴトを見ているのかということにすごく興味を持った。

前置きが長くなったが、GRD4である。
もともと大昔に名器と呼ばれるGRというフィルム式のカメラがあった。
大きさは今のGRDをちょっと大きくしたくらい。
レンズは固定式で交換できず機種によって違いはあるが、基本的に28mmで撮れる。

こんなのが撮れる。(リコーHPのGRD4撮影サンプルより)


GRDはそのデジタル版で、ほぼ同じ画角で写真が撮れる。
一見普通の地味なコンパクトカメラなのだが、コンセプトが他のコンデジと全く違っていて、このカメラはほぼ街撮り専用なのだ。

画角はもちろんGRと同じ28mm固定、F値はすごく明るくてF1.9、ポケットに入るくらいのコンパクトさで、それでも小さすぎることはなく、実際に手に取るとわかると思うが一瞬で手に馴染むような感触。
起動は約1秒、電源スイッチを入れるとほとんど待つ間もなく次の瞬間にはシャッターが押せる状態になる。
もうこれだけ。
いつもポケットか、バッグに入れて撮りたいと思った次の瞬間には写真が撮れる。

デメリットというのか、デメリットではないような気もするが、価格が他のコンデジに比べてちょっと高い。
このGRD4が発売されたときは7万弱だった。
現在は4万円前後で価格は推移しているようだが、それでも高い。
同じセンサーのサイズで普通に写真が撮れるカメラ、それも約2年前に発売されたカメラというと下手したら1万円以下で買えるのではないか。

来月発売される「GR」は、このカメラの後継機種で、センサーサイズが一般的な一眼カメラと同じAPS-Cサイズになった。
どんな写真が撮れるんだろう?と興味津々である。

多分「GR」はなんとかして買いそう(^^;)
で、このGRD4との共存をしそうな今日この頃。
GRを購入するにはなにか他のカメラを売却しなければ・・・
と考えている最中である。

GRD4、後継機種の発売でこれからまだまだ値段は下がりそう。
現在GRDシリーズを使ったことなくて、それでも今回の「GR」に興味のある方は、取りあえず安価になったGRD4を購入して使ってみてそれから検討してもいいような気がする。

なんといってもGRD4はこれまでのGRDシリーズの最上位にあって、レンズも明るいし唯一手ぶれ補正もついているし、「GR」に比べ小さくて軽いというメリットもある。
これは多分「GR」が発売されても当分併売されるだろうし、考え方によっては新しい「GR」はこれまでのGRDシリーズとは全く違ったシリーズの新しいスタートのような気もする。
GRD4、「GR」が発売されてもこの機種はお勧めである。

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