「本当は怖い糖質制限」という本を読んでみた。

著者はまず糖質制限に関して否定的な立場を取り、その上で各種のデータを展開している。
著者のほとんど根拠がないと思われる思い込みを補完するためのみにデータを利用し、糖質制限を否定する。
本書で著者が一貫して述べているのは、長期に渡る糖質制限は危険が大きい、何故ならエビデンスがないから、ということに尽きる。
エビデンスがないものはすべて悪なのか?

文章自体もとても医師の書いたものとは思えないほど論理に一貫性を欠いているし、同じ事を延々と書き連ねているだけ。
これではなんの説得力もありません。

ただ、世間に出回っている糖質制限本に関していえば、そのリスク及びリスクと考えられることに関してはほとんど言及がないように思います。
糖質制限のメリットと平行して現在考えられる各種のリスクに関しても、もう少し説明がほしいなと思うこともしばしばあります。
そういう意味では本書にも多少の存在価値はあるのかなとも思いますが、ネットで「糖質制限、リスク」で検索すればいくらでも出てくるので、やっぱり意味ないか。

糖質制限よりも、こういった考えの医師のもとで治療を受けてたらと思うと、そちらのほうがもっと怖い。
もう少し説得力のある反論をしてほしい。

というわけで反面教師として読むのもいいかも・・・読む必要ないかな(^^;)


本当は怖い「糖質制限」(祥伝社新書319)
リエーター情報なし
祥伝社